遮熱材(遮熱シート)は、屋根の外側(屋外側)に直接貼る方法と屋根の内側(天井側)に貼る方法とがあります。
外側に貼るのは、太陽の輻射熱を建物内に入る前にカットしてしまうという考え方です。
太陽からの輻射熱を屋根で反射させ、屋根下(建物内)への熱の侵入を抑えます。最近使われている遮熱材(遮熱シート)はアルミ製のものが多く、反射率も90%台を謳った製品がほとんどです(※)。多くの輻射熱は反射できますが、すべての輻射熱をカットできるわけではないため、反射できなかった熱は建物内に侵入してしまいます。侵入してしまった熱の対策をしなければ、室内の温度は上がってしまいます。
※このメディアで紹介している遮熱シートの反射率はすべて90%台となっています。(「編集チーム調べ・調査時期(2024年5月調査時点)
一般に工期も短く費用も安く済みますが、遮熱材がむき出しの状態のため、耐久性の問題はあります。また、表面の状態により、周囲に光が反射することがあるため、住宅密集地や飛行ルートなどでは注意が必要です。外側に貼ることを想定した遮熱材の中には、反射率はそのままに光の反射を抑える加工や、劣化を防ぐ加工を施した製品もあります。
屋根の内側に貼る方法は各社いくつかパターンがあります。
既存の屋根の仕上げ材の下に遮熱シートを敷く方法です。既存の屋根の仕上げ材や金具を外し、遮熱シート、合板、防水シートなどを敷いた後で、仕上げ材をかぶせます。 防水性を兼ね備えた遮熱シートの場合は工程が異なります。既存の屋根の状態によっては、大がかりな工事が必要となり、工数も増えます。
屋根の内側に貼る工法の多くは、既存の屋根の上に新しい屋根を設置する工法で行われます。
屋根からの二次輻射熱を反射して阻止するので効果的とうたっています。勿論、輻射熱の反射はするものの、小さな小屋裏と同じでこの空間は60~70℃と非常に高温になります。するとこの空間に存在する空気が、遮熱材と鉄骨等の隙間から室内側に流れ出し、室温上昇の要因となるばかりか、遮熱材の表面温度が上昇し放射率が大となり、反射率も低下します。(※)
この既存の屋根と新規の屋根の間の熱や、室内側に流れ出した熱について、なんらかの対策をしなければなりません。
※参照元:日本遮熱公式サイト(http://topheat.jp/posts/post151.html)
天井など建物の内側の遮熱工事は、室内の壁、床、天井に遮熱シートを直貼りする方法がとられます。天井に貼る場合は、遮熱シートを直接粘着テープやタッカーなどで打ち付けて貼っていく方法がとられます。また、低い位置にワイヤーを縦横に張って天井を作り、その上に遮熱材を載せていく方法もあります。
※参照元
日刊工業産業新聞公式サイト(2024.04.17付ニュース)(https://biz.nikkan.co.jp/sanken/shingizyutu/36shingizyutu.html)
※このサイトで紹介している会社は、Googleで2024年3月30日時点で「遮熱工事」で検索し表示される会社のうち以下の条件に当てはまる会社
➊遮熱工事の具体的な内容(遮熱材や工法の情報)が公式サイトに記載のある会社
➋施工場所の業務や工場の稼働などに影響のない工法(建物内ではなく「屋根の上」で行う工法)
➌同じ遮熱材・工法の場合、代理店は除外、自社が大元となって展開する商標登録元・特許技術取得元・販売元の会社12社です。
※その中で、特許技術取得、商標登録等されているオリジナルの工法(自社開発の工法)で、代理店の数や施工事例等から実績が多いと判断される会社を紹介。(上記の会社の中ではこの3工法となります)