赤ちゃんの体温調節機能は大人と比べて未発達であり、大人にとっては気にならない温度変化でも赤ちゃんにとっては熱い・寒いと感じる原因になります。赤ちゃんにとって快適な室内環境を整えるための寒さ対策をまとめました。
大前提として赤ちゃんの体は未発達な状態です。そのため体温調節機能に関しても十分なものでなく、大人にとっては平気と感じられるような温度変化や室内環境であっても、赤ちゃんの心身にとっては重大なストレスになってしまうケースは少なくありません。
そのため、赤ちゃんが暮らす部屋は常に温度管理を適正化して、赤ちゃんにとって快適な室内環境を整えてあげることが重要です。また赤ちゃんのストレスが高まって夜泣きなどが増えると親や家族にとっても負担が増大します。
人の体内は様々な酵素や細胞が機能しており、例えばその1つとして健康を守る免疫システムがあります。一方、人の酵素や細胞、組織には正常に機能するための適正温度が存在しており、体温が上がりすぎたり下がりすぎたりすれば免疫システムなどに異常をきたして生体として健常な管理を行うことができません。
上述したように、ただでさえ赤ちゃんは体温調節機能が未発達で温度管理が苦手であり、寒い部屋で過ごしていると知らないうちに生体機能が低下して感染症など病気のリスクが増大します。
一般的に、赤ちゃんが快適に過ごせる室温の目安は「20~25度」とされています。個人差があるものの、成人にとって快適とされる目安温度が18~22度とされており、両者を比較すると赤ちゃんが快適に過ごせる室温の方が若干高いと言えるかも知れません。
なお、赤ちゃんが快適に暮らす室内環境を考える上では温度と同時に湿度も重要となっており、湿度が低すぎるとウイルスなどへの感染リスクが増大します。反面、湿度が60%を超えるような環境では不快指数が高まって赤ちゃんのストレスが強くなるため、湿度は「50%程度」を目安にコントロールする意識が大切です。
またエアコンや暖房器具で室温を調節する場合、エアコンの風が赤ちゃんへ直接当たらないよう気をつけ、暖房器具に赤ちゃんが触って火傷しないように配慮するといった点も重要です。
※参照元:東京都|赤ちゃんのための室内環境【PDF】(https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/allergy/pdf/pri08.pdf)
すぐにできる赤ちゃんのための寒さ対策として、ベビー用カーペットやマットを敷いて赤ちゃんの体温が奪われないようにするというものがあります。
ただし赤ちゃんが冷えないようにとホットカーペットを使って直接温めてしまうと、今度は体温が上がりすぎて危険な状態になることもあるため注意しなければなりません。
また毛足の長いカーペットはホコリやダニが潜んで赤ちゃんの健康を害する恐れもあり、どのようなアイテムが良いのかショップで店員に相談してみましょう。
赤ちゃんにとってハウスダストや空気のよどみは健康を損なうリスクであり、定期的に室内を換気したり、赤ちゃんを風通しの良い場所へ連れて行ってあげたりといったことも大切です。
一方、せっかく温めた部屋の空気を冷たい外気と入れ替えると、赤ちゃんが寒いと感じる恐れもあるでしょう。
温かい空気は上昇しやすいという性質を踏まえて、暖気が天井付近に滞留しないよう室内の空気の循環を促しつつ、空調管理と温度管理を合わせて行うことがポイントです。
赤ちゃんにとって窓やドアを通して吹いてくる隙間風は寒いと感じる大きな要因です。そのため、窓やドアの隙間を専用シートなどでふさいで隙間風が来ないようにしたり、暖かい空気が室外へ逃げないようにしたりする対策は有効といえます。
また、どうしてもすぐに窓やドアの隙間風を防げないという場合は、赤ちゃんが寝ている場所の高さや位置を調節して、隙間風が直接赤ちゃんの体へ触れないようにしたり、窓やドアと赤ちゃんの間に遮蔽物を置いたりといった対策も考えられます。
フローリングなどの底冷え対策として床暖房を導入することも効果的です。室内で寒さを感じる要因として、壁や床が底冷えしてエアコンや暖房器具による対策が追いつかないというものがあります。しかし床暖房を導入すれば文字通り足下から体を温められるので、寒さ対策として有効です。
ただし床暖房を導入する場合、例えばフロアに赤ちゃんを寝かせる時に体温が上がりすぎないよう、温度調節に注意したり、フロアと赤ちゃんの間にマットなどを敷いたりするといった配慮も必要です。
比較的簡単に行える寒さ対策として、窓ガラスに断熱効果のある専用シート(遮熱シート)を貼り、窓から温度が屋外へ逃げていくことを防止するというものがあります。
遮熱シートはホームセンターでも販売されているものであり、慣れている人であれば個人でDIYも可能です。ただし遮熱シートは適切に施工しなければ効果を発揮できない上、結露やカビのリスクを高めて逆に赤ちゃんの健康被害を誘発するため、基本的には専門家へ相談して正しく施工してもらうことが望ましいでしょう。
※参照元
日刊工業産業新聞公式サイト(2024.04.17付ニュース)(https://biz.nikkan.co.jp/sanken/shingizyutu/36shingizyutu.html)
※このサイトで紹介している会社は、Googleで2024年3月30日時点で「遮熱工事」で検索し表示される会社のうち以下の条件に当てはまる会社
➊遮熱工事の具体的な内容(遮熱材や工法の情報)が公式サイトに記載のある会社
➋施工場所の業務や工場の稼働などに影響のない工法(建物内ではなく「屋根の上」で行う工法)
➌同じ遮熱材・工法の場合、代理店は除外、自社が大元となって展開する商標登録元・特許技術取得元・販売元の会社12社です。
※その中で、特許技術取得、商標登録等されているオリジナルの工法(自社開発の工法)で、代理店の数や施工事例等から実績が多いと判断される会社を紹介。(上記の会社の中ではこの3工法となります)